不意に流れてきたニュースに触れて、いろいろ思ったことを共有します。
みなさんと一緒に考えたいなと思いました。
このような事態になる前に、どのような経緯があったのでしょうか。
また家族として、どのようなことがができたのでしょうか。
ネットでは
「いい歳して何やってるんだか」
「実家に寄生し、家族に迷惑をかけるんだから追い出せばよい」
「叱らない教育の弊害だ」
などの声が主流です。
本人の発達神経症などの可能性を指摘する声もありますが、事実はわかりません。そして、病気や障害があろうとなかろうと、人との向き合い方は変わらないと考えますので、病気や障害などについては触れないでおきます。
また本人と家族が置かれた状況について推察をしますが、あくまで推察です。この点ご了承下さい。
不登校やひきこもり家庭でよく聞くお話として
家族は家族で、辛い時間を過ごしていたと思います。
こどもがこちらの期待通りに生活してくれない、
家に寄生しているのに、態度を改めないとして、
日ごろから非難の言葉、注意の言葉、指導の言葉、叱責があったかもしれません。
どうせ無駄だからと言って軽く扱う、適当に流すことがあったかもしれません。
一方、こどもの方も辛い時間を過ごしていたと思います。
家族からの注意は痛いほどに正論だと思う一方で、
上手に生きることができない自分に情けなさと絶望、あきらめの感情を抱いていたかもしれません。
また、自尊感情が傷ついて悔しい気持ちもあったかもしれません。
そして、お互いに相手に対する嫌な感情をためていく。。
こういった話は、不登校やひきこもりの家庭でよく聞くお話です。
どのようにしたら(こちら側の)言うことを聞いてくれるかではなく、
「どのようにしたら、本人の本音や希望を訊きだすことができるか」
ということに焦点を当てて、受容的に関わり続け、こどもの気持ちの変化を待つことができれば、最悪の事態を避けることができたのではないかと、いつも考えてしまいます。
ひきこもり支援ハンドブック(厚労省)では
「ひきこもり支援ハンドブック」には、本人と家族への支援ついては、自尊感情に配慮しながら、自分で自分の生き方在り方を決める、選択できる(=自律する)ように関わることだとあります。
家族は本人に対して、支援者は家族と本人に対して、「自律」をサポートするのですね。
日々顔を合わせる家族に対し、言いえぬ不愉快な感情を抱くことは誰にでもあることです。
しかし、お互いに自分の都合を投げかけ、言うことを聞かないと言って相手を非難するだけでは、少しも解決に向かわないとわかります。
今後この家族の関係が気になります。
こどもを家庭から隔離して安堵するのか。再び家族となるために、関り方を模索するのか。
こどものことについて悩んでいる家族には是非、家族会につながってほしいと思いました。