私たち不登校・ひきこもり家族会は令和7年3月15日(土)北谷町で家族交流会を開催しました。

今回はこどもが就職しましたという会員の報告に、みんなで喜びを分かち合いました。「それでも、まだまだスタートラインです。これからです」という言葉が印象的でした。

また、今回から会の冒頭30分程度の時間に「ひきこもり支援ハンドブック」の読み合わせ勉強会を始めました。

読み合わせでは、ひきこもりの方に対して、また家族に対しても「自尊心」に配慮した関りが大切だという気づきを共有し、家族が「よかれ」と思って「してあげた」ことが、こどもの自尊心を傷つけ、関係性が悪化するケースについて話し合いました。

令和7年3月北谷町交流会

令和7年3月15日(土)
北谷町生涯学習プラザ2階セミナー室1

参加費:500円

参加者:家族2名、当事者1名、関係者2名

対話交流

個人が特定されないようにしています

  • 家族:こどもが相談員に通信制高校への気持ちを打ち明けたあと、親が通信制高校の資料をこどもに渡して激怒されたお話を思い出しました。こどもは相談員を信頼して通信制高校への気持ちを打ち明けましたが、親にたいして気持ちを共有できるほどの信頼関係が回復していなかったのですね。こどもにとって「いいこと」でも、こどもの意思、気持ち、自尊心を無視した対応になったんですね。
    • ←ピアサポーター養成研修を東京で受講したときのお話。こどもの枕カバーと布団シーツがひどく汚れていて、病気になるといけないから取り替えたいという親に対して、「それはだれのニーズでしょうか?親でしょうか、こどもでしょうか。こどもが選択しないことはするべきではありません」というやり取りがありました。結局は、こどもが「こっちがいい」と選ぶことができるよう、家族はたくさん選択肢を用意してあげることが大切なのですね。
    • ←ハンドブックでも定義されていますが、シーツを替えるか、変えなくてよいのか、こどもが選択して決めることが大切ですよね。家族は、こどもが選択できるようになるために、親子関係の回復に努めることになりますよね。
  • 家族:私の親戚にもひきこもりの家族がいます。親戚は外に繋がることを避け、現状落ち着いているからそのままでいい、と話します。
    • ←「落ち着いているからそのままがいい」は家族の気持ちかなと思います。こどものほうは「そのままがいい」と思っているのかわからないです。もしこどもが少し楽になりたいと思っているとすれば、胸が苦しくなります。
  • 家族:こどもが就職しました。病院受診を継続し、自分の意思で就労支援施設を利用して、様々な人との出会いに恵まれました。親としては、これからがスタートラインだと思っています。しっかりと無理なく、こどもを応援していくために、これからも家族会とつながっていきます。
    • よかったですね。良いニュースが聞けて、今日は本当によかったです。親としてやって良かったこと、失敗したことなどありますか。
    • 親も一人の人間なので、ワーってなることがありました。ただ親に余裕がないときは、こどもにしわ寄せが来て、苦しんでいる様子がわかりました。このことに気づけたのは家族会につながったからです。
    • こどもとの信頼関係を続けることができたのは本当によかったですね。おつかれさまでした。そして、これからもよろしくお願いします。
  • 家族:最近こどもから、お父さんはひきこもる自分の気持ちを全然理解してくれないと言われショックを受けました。こどものために尽力してきたつもりでしたが、最近は話をきいて「ごめんね」と謝るばかり。正直きついですね。
    • ←「ごめん」と謝ってばかりでは辛いので、「教えてくれてありがとう」を付け足すと、少し気持ちが前向きになりますよというお話が以前ありました。

私たち家族会は今後もひきこもり支援についての学びを深めて、こどもをしっかりと受け入れる地域づくり、社会作りにつなげていきたいと思っています。

私たちは一人でも多くの仲間とつながりたいと考えています。また応援団も募集しています。私たちの活動に少しでもご興味をお持ちの方はお気軽にご連絡ください。