令和6年11月ひきこもり家族交流会
令和6年11月2日(土)10時~13時
なは市民活動支援センター2階研修室
参 加:家族6名、当事者2名、関係者2名
参加費:500円
私たちひきこもり家族会沖縄支部は令和6年11月2日(土)に毎月定例の家族交流会を開催されました。
今回は、こどもの再チャレンジのために、親が実際に資格取得へチャレンジしたお話や、見通しを持てていたからこそ、こどものための家族相談を一人で継続することができたお話など、親(家族)にとって大変参考になるお話が印象的でした。
対話交流
個人が特定されないようにしています
- 当事者:私の生きづらさについて無理解だった母親が、私の受診に同行してくれることになりました。お医者さんから話を直接聞いてみたいそうです。最近は少し理解が進んだかなと思います。
- 家族:生きづらさに絶えられず、高校を休学して沈んでいたこども。「いつからでも再チャレンジできるよ!」という声かけをしつつ、私がしっかりと背中を見せてあげないといけないと思い、こどもの発達支援に関する資格を取得するために日々勉強し、資格取得に至りました。勉強を通して、こどもとの向き合い方を大きく反省しました。こどもはは最近復学しました。「できるところまでやってみる!」というメッセージを掲示しています。
- 家族:こどもは今、通信制の大学に籍を置きながら県ひきこもり専門支援センターへ通っています。月に2回の面談で、支援員さんが上手に関わってくれて、簡単な受け答えができるようになりました。自分から上手く話せないところ、支援員さんがこどもの趣味の読書についてお話ししてくれています。ここまでくるのに2年間、親だけで相談を続けてきました。
- ←2年間親だけで相談を続けることができたのは素晴らしいですね。途中で挫折しそうなときはありましたか?
- →子ども・若者総合相談プラザで相談を始め、県のひきこもり支援専門支援センターにつながりました。相談員さんと今後の見通しについて話し合い、この見通しをもっていられたことが継続につながったと思います。
- 家族:こどもは社会人生活からひきこもりになりました。会話はLINEを通してのみ、まだ家族を避けています。最近「物」の配置にとても執着していて、少しでもずれていると激しく怒ります。自分でマーカーで印をつけて、少しのずれも許しません。最近は謝ってばかりの日々です。
- ←自分の要求を伝えることができるという点では、前進ではないでしょうか。物の配置にこだわる、細かすぎる執着は、慣れた環境が変わることが許せない心理があるかもしれませんね。少しの変化が、大きな不安になっている。
- ←「ごめんね」と謝罪すると、コミュニケーションに上下関係が生まれてお互いにつらくなると思います。「教えてくれてありがとう」「他にあったら教えてね」の言葉に代えるといいと思います。
- 家族:3兄弟の真ん中のこどもについて、○○が欲しいとか、●●がしたいなど、こどもから何ら要求がないことが不安です。
- ←こどもにとって、今の状態がOKなのかもしれませんよね。それが欲がないと心配されると、こどもも困ってしまうのではないでしょうか。
- ←お話し合いから、いろいろ要求や欲求を引き出そうとすると、こどもに無理をさせることにもなります。支援職として、そういったこどもや若者をよく見かけますよ。
- ←こどもは幼いときから何ら要求したことがなかったこと、私は気がつかなかったです。こどものことをいろいろ話すうちに気づきました。
- ←普段は気づかないことが普通なのでは?きょうだいでもそれぞれ性格が違っていいよねって思うだけですし。
- 家族:こどもは不登校と問題行動を繰り返しました。父親は自身の若いころの状況と同じだという確信があったらしく、家族として口出ししないで見守りました。見守り中は、家族としてつらい時間を過ごしましたが、父は「自分で動き出さないと、何を言っても無駄」と言っていました。この見通しの通り、こどもは落ち着き、社会人をしています。家族の希望や「~するべき」を先回りして押しつけなかったことが良かったかもしれません。
- 家族:高齢親の介護と子育てで余裕がなかった日々でした。こどもがこもるようになってから、こどもが「キャンプしたい」という要求にとことん付き合いました。大荒れの天気のキャンプほど、思い出深いですね。
いよいよ今年も残りわずか。年越しなどの区切りは、こどもが焦りを感じることが多いです。おいしい、たのしい、うれしいのささやかなコミュニケーションが有効ですよね。年末年始はイベント感が満載です。有効に活用したいです。