私たちKHJひきこもり家族会沖縄支部は、令和6年3月2日(土)に那覇市で交流会を開催しました。
今回は久しぶりに参加される方が多く、お互いに始めましての方が多かったですね。
対話交流では、子どもの反発を乗り越えて、良好な関係に向かうためにはどうすればよいか、という論点が共通していたように思います。
親が成長することで自然と家族仲が改善したお話や、親子で気持ちの棚卸しをして、きつい思いをしながら改善したというお話もありました。
対話を通して、家庭で実践できるヒントにつながることを願っています。

令和6年3月那覇市ひきこもり家族交流会

令和6年3月2日(土)10時〜13時
なは市民活動支援センター研修室2
参 加:家族8名、元当事者1名、関係者1名
参加費:500円

ひきこもり家族対話交流

個人が特定されないようにしています
  • 家族:20代の息子。受験に失敗してからひきこもるようになりました。初めは説得したり責めたりしましたが反発を生むだけでした。いろいろ勉強して見守る方針でいます。最近は怒りの言葉を言いながら長時間手洗いをしています。また好きなゲームをしている様子がなくて、何かあったのかと考えています。反発されそうで、声掛けができていません。
    • ←長時間手を洗う、シャワーをあびるなどは「あるある」だと思います。私の子どもは自然としなくなりました。医療にも相談できるといいですね。反発を受け止めるのはつらいですが
    • ←元当事者:私は10代のころに長時間手洗いをしていました。自分が汚いと感じてやっていたと覚えています。先行きの見えない不安もありました。気持ちが落ち着くと治まったと思います。私もゲームに熱中していましたが、次第に興味をなくしました。迷っているのではないかと考えます。
  • 家族:20代の息子は中学校不登校から現在に至ります。家族が働きかけると子どもが避けるを繰り返しましたが、家族が成長し気持ちの余裕が生まれると、子どもの気持ちもゆるみました。現在は一緒に旅行できるまでになりました。最近、鼻水のひどさを訴えていて、「早起きして健康になったら治るのでは?」と返してしまいました。しっかり受け止めてから、病院へつながるほうが良かったのか、考えています。
    • ←家族:働きかけの言葉や返事の内容は、子どもとの関係性で変わりますよね。しっかり受け止めて、一緒に健康を意識できるようになるといいですよね。
  • 元当事者:ひきこもり元当事者と恋愛についてお話しました。相手は「恋愛に夢を見ていたけど、あまりに遠く手が届かない、つらいので諦めた。諦めたら気持ちが楽になった」といいます。切なくなりました。石川清さんは、ひきこもりは恋愛して結婚して、その後に仕事につながると順調だと言っていたことを思い出しました。
    • ←いつかは「あきらめた」から「いつか恋愛するかも」と思えるよう変化できるといいですね。私は目の前の小さな「快」を楽しみながら、いつのまにか「いつかは」を思えるようになりました。
  • 家族:私も高齢となり、親亡き後のためにファイナンシャルプランを意識するようになりました。子どもは身辺自立しており、健康なのですが、社会とつながる気持ちが見えません。子ども自身が困っていないのであれば、それでいいということもわかっていますが、親としてどうしても悶々としていまいます。
    • ←地域の社会福祉協議会とつながっておくとよいと思います。同じ地域の住民としてつながっていると安心です。社会のセーフティネットを信頼し活用できるといいですね。
  • 家族:家族として成長するために、会に参加しました。子どもは「死ね」などの暴言を吐きます。子どもも辛いと思います。ひきこもりのタイプ別に、家族としての対応がわかる方法などあればいいなと感じています。
    • ←残念ながら、ひきこもり対応の類型化は難しいと思います。KHJ ではひきこもりの実態調査を行い、国へ提言しています。この調査報告を受けて、専門家が研究しています。こうした活動が積み重なり、よりはっきりとベターな対応方法がわかるようになるといいなと思います。
  • 家族:年末に私が大怪我をしてしまい、お正月の対応を家族と子どもに任せていました。無難に過ごせました。何か変化につながるといいなと思っています。
  • 家族:子どもと正面で向き合い、気持ちの棚卸しをすることが大切だと思いました。きつかった、さみしかったなど、親として全然見えなかった、気づいてあげられなかった子どもの辛さを知ることができました。家族としても辛かったですが。今は落ち着いて子どもを応援することができ、子どもは専門学校で頑張っています。