令和5年4月1日(土)10時〜13時
那覇市民活動支援センター会議室8
参加:家族7名、元当事者3名、関係者2名
参加費:500円
私たちKHJひきこもり家族会沖縄支部は4月1日(土)に交流会を開催しました。場所は那覇市民活動支援センターでした。今回は「子どもに寄り添うこと」「子どもの気持ちに共感すること」について、とても考えが深まる回でした。
ひきこもる子どもに対して、みなさんはどのような声掛けをしていますか?
相談会などでは「共感しましょう」「よいところを見つけて褒めてあげるといい」などアドバイスを受けて、試行錯誤している方も多いと思います。
ただ、よかれと思った声掛けが、子どもをさらに追い詰めることもあります。辛くて苦しくてたまらないのに、家族から褒められる言葉が投げかけられると、子どもにとっては「わかってもらえない」つらさが残ります。
子どもの状態をしっかり見極めて、適切な言葉掛けができるように心がけたいですね。
また学籍を残してひきこもりがちになってしまった事例について、休学や留年、浪人の期間を子どもとしっかり話して決めておくことが有効。◯年頑張って、叶わなかったら一緒に別の道へ進もうという転機になります。一緒に決めているなら、本人にも納得感があります。
対話交流
個人が特定されないよう加工しています。
- 元当事者:ある悩みごとの当事者会に参加しました。同じ立場の人とお話できて、とても心が救われました。ひきこもりも同じだと思います。
- 家族:昔は子どものことを心配して、あれこれ策を練って試しましたが、どれも逆効果でした。じっくりこの問題に向き合う中で、現在は子どもの今の状態を尊重し、見守ることにしています。すると、上手くいったのか、自発性が出てきて、レンタサイクルで外出するまでになっています。家族の心配は子どもに伝わります。そうすると家庭全体が暗くなり、苦しくなりますよ。
- 家族:子どもを尊重する話に共感します。子どもの様子に一喜一憂し、リズムを崩すよりも、私自身のリズムを大切にしたいと考えています。今年KHJのひきこもり支援者研修では大きな気付きがありました。家に居続ける子どもは、社会的には変化していないように見えて、振り返ると小さな階段を着実に登っていることが確認できました。現在子どもは穏やかに過ごせています。これも成長なんですね。
- 元当事者:ひきこもりを終えて、これからがんばろうと思います。今年に入って大阪に行って、動画編集のスキルをみにつける合宿形式のスクールに入りました。が、自分に合わないと思い辞めました。それで、どうにか自分で稼がないといけないと思い、居酒屋アルバイトにつながりました。初めてのバイトできつかったです。社会の苦しさ厳しさを知りました。ただ、ここの店長ともめてしまい、辞めてしまいました。今度は職業安定所へ行って、住み込みの土木作業の仕事を紹介されて、頑張りましたが、家族に相談し、沖縄に帰りました。
- ←気持ちの切り替えと行動力が素晴らしいですね。家族をもっと頼ってもいいのではないですか。
- ←焦る気持ちあると思いますが、しっかり準備して仕事につながると安心だと思います。
- 家族:結構高齢なひきこもり息子。相変わらずです。家族会につながるまでは、世間から責められている感じがしていました。現在は落ち着いています。息子は穏やかに生活できていると思います。ひきこもり支援センターの訪問サービスも受けることができています。ただ、今後のことを考えると、親としては不安です。
- ←センターの方からフィードバックがあるとのことで、良かったです。人にはそれぞれ無理のない社会との付き合い方があると思います。お子さんなりの社会との付き合い方を助けてあげられるよう、社協さんの地域活動なども調べるといいと思います。
- ←支援職として、素晴らしく進展しているケースだと思います。医療につながっていることが大切。年金など福祉サービスを受給する際に、受診日がいつかということが大きなポイントとなります。
- 元当事者:ひきこもりから回復しようとしている私に、「いろいろあったと思うけど、結果出てくることができて幸せだね」という声かけがありますが、よかったかどうかは人が決めるのではなく、私自身が決めることなのではないかとモヤモヤしています。私は最終的に、家族と距離を取るしかありませんでした。これをよかったと言われると。。ただ、家族会に参加している皆さんを見て、真剣に子どもに向き合っている様子に、改めて心救われます。
- ←その人は勇気づけようとしていたのでは。悪い意図はなかったと思います。
- ←寄り添う気持ち、共感する気持ちが、相手を傷つけることもあるのですね。難しいですが、配慮したいですね。
次回は北谷町交流会を予定しています。4月の開催について、現在手続き中ですので、決まり次第広報いたします。